経営は無理ゲー Written by Daisuke Yoshida

組織力

経営


今年で法人経営7年目に突入しました。
人をそれなりに雇ってきて思うのは、いかに優秀な人材を”雇えるか”それに尽きると最近思います。
我々の業界の零細企業に入りたい人なんて基本はいません。
なので言い方は悪いですが優秀な人を雇うには高待遇で釣るしかないのが建設やプラントの現状です。
大企業はネームバリューで本人の自尊心を満たせるので、給料が安くてもそこまで気にならないようですが、誰も知らないような会社で給料が安かったり、やりたいことが出来ないとなると、そこにいる意味ってあるのかな?と考えるはずです。
本人の能力的に選択肢がなかったらどうしようもないんですけどね。
そう考えると、周りの会社でも自分の会社でも優秀な人があまりいない理由に納得出来てしまいます。私もそうですがこういう業界、どこかから資本が入らない限りは個人事業として1人から始めて徐々に大きくなっていくのが基本だと思います。
そこで社長の力量で年商10億くらいまではなんとかいけて、周りに優秀なメンバーが集まってからそれ以上になっている気がします。
それでもその頃には創業者は60代などで、人生の終盤とも言える年齢です。
何かを楽しむには遅い年齢で、人生の大半を仕事に注いでしまい、経営者として多大なストレスを抱えた不幸な人生だっただろうと同情してしまいます。

勝手な想像ですが。

年商50億ほどの企業の役員や社長を見ても、その方一人ひとりの能力が突出しているというよりは、うまいこと支え合って企業としてバランスを保っているように見えます。
それぞれの欠点を支え合う形で企業は成り立っているんだなと色々な企業様と付き合ってみて感じます。
私も自分自身、経営や色々な事に対してあまり才能がないなと客観的に気づいたのは最近の話ですが、人に頼る部分を多くするようにしてなんとなく会社として回り始めたような気がします。
“何でも自分が一番”
口には出しませんが、創業者のほとんどがこの考えです。
ある程度会社が成長するまでは、お客さんとは狭く深く接し、その後は広く浅くであとは社員に任せ、社員が勝手に回していく会社を作れればこのゲームは上がりのような気がします。
つまり成長には優秀なカードをいくつ手に入れられるかですが、その方達を手に入れるためには会社のレベル上げをひたすらしないといけません。
それが年商や認知度、やりたいことをやれる場所、なんでも良いですが、ようは魅力的な会社にならないといけないということですね。

とは言っても、経営者がこんな事言うのはどうかと思いますが、経営なんてずっとはやってられません。
収入とストレスは比例の関係にあらずものすごいストレスがかかりますし、年のせいもありますが体がもう持たないなと感じています。
あと5年で卒業するつもりで、ほとんどの財産は投資に回して億はなくてもある程度暮らしていけるだけのお金があったらもう表には出ないつもりです。

本当にやりたいことだけやっていくつもりです。
本当にやりたいことというより、何もしなくていい毎日ですかね。

みなさんはどうでしょうか。
今やりたいことって本当にやりたいことでしょうか。
私は他よりマシだったからという理由で今の職業を選んだだけで心底好きかと問われたら疑問です。
だってお金貰えないとやりませんから。

組織が大きくなるときは短期的にもその時一生懸命に目標に突っ走れる仲間を集めれた企業だけが成長していっているように思えます。
そういう点では創業当時、高待遇で釣った社員達もほとんどいなくなり、純粋に個人の目的や目標がある社員が集まりだした今、私の会社がもう1段階ステージアップする時に差し掛かっているのかもしれません。
こんな私が社長をやっていると遅かれ早かれ潰れるので、早く優秀な社員にバトンタッチしたいと思う今日この頃です。