経営は無理ゲー Written by Daisuke Yoshida

ブログ始めます

経営


ブログを始めました。
このブログでは私が今まで経験してきたことを書いていこうと思います。
私は現在35歳で溶接に比重を置いた建設工事や製造業、プラントの定期点検工事などを行い法人としては6年と半年が経とうとしています。
年商も大したことありませんし、年収は去年までは1,200万でしたが今年は600万と控えめです。
なんちゃって一人親方の時から換算すると独立してからざっくり10年以上経営経験があります。
溶接の経験もざっくり10年ぐらいです。
職人1人で稼げる額というのは年収1,000万いけばまぁかなり良い方ですが、色々な企業と取引する中でこの業界の相場を熟知してくると年収1,000万の職人なんて実際はほぼいません。
たまに月80万から120万ぐらい稼げる月があって、それを盛って毎月稼いでるかのように年収1,000万と自称していることがほとんどです。
どうしても波がありますし、仕事がない時もあります。
そこに昨今の建設業界の社会保険加入の波が追い討ちをかけて一匹狼的な職人は仕事がやりづらくなっています。
高齢な職人の今まで社会保険に加入していなかった勢が今更加入するのは嫌で、でも加入しないと仕事がないという現実も時代の変わり目のような気がします。
職人視点の、溶接で”稼げた”時代は終わり、いかに安定して稼いでいくかに目標がシフトしつつあります。
何も保証されない一人親方や個人事業主で月50万から100万たまに稼ぎ、適当な申告をして生きるか、サラリーマン職人として月20万から良くて50万を安定して稼ぎきちっと税金を納めるかの二択です。
ただ、ここで大半の人が安定を取ろうとして後者を選んでも企業倒産のリスクや様々な見えないリスクが結局あります。
会社員自身に不安はなくてもその会社のトップは毎日先が見えない恐怖と闘っているというのが実態です。
実際自分自身もこの情勢の中いつ潰れるかわからないと日々感じながら経営をしていますが、当たり前ですが社員はそんなこと微塵も感じていないかのように思えます。
会社員として思考停止したまま己の価値を高める努力をしないと結局安定などは夢のまた夢で真っ先にクビ候補にあがるのはこういう人間です。
それも生き方ですし、否定はしません。
ただそうなった時に結局困るのは本人ですし誰も同情はしてくれません。
だからこそ自分の価値を日々高める事が必要で会社なんかいつなくなっても生きていけるという自信が大切です。
溶接だろうがプログラミングだろうが、職種はなんであれ必死に頑張れば1年でそこそこいけます。
私自身も20代は比較的怠惰な人間でしたが前者を選び高単価で働いては遊ぶ事を繰り返す人間でした。
といっても26歳ぐらいからは何人か職人をかかえて年収1,000万ぐらいのレベルでした。
しかし個人なので大手とも取引出来ず、応援の応援みたいな仕事をして26,000円から28,000円もらって職人に20,000円から24,000円渡すみたいなやりがいのないただのピンハネビジネスです。
中間に入る会社なんて世間から見れば存在意義があるのか不明です。政策的にお国は不要だと判断してそうですが…
その代わり価値の提供として私が溶接を教えたり仕事を取ってきたりするわけですが。
どのビジネスも一緒ですが、ピンハネという言葉を使うとやたら悪い感じになります。竹中平蔵氏が作り出した非正規の恩恵を受けつつもピンハネして儲けることに当時から多少の抵抗感はありました。
それでもどんな業界でも結局は搾取する側され続ける側のどちらかに必ずなります。
そのどちらかを選べと言われたら前者がマシだなと私自身は思い、また自由に生きたかったので経営という道を選びました。
私に学歴があればもっと選択肢があったのかもしれませんが、もう一度人生をやり直すならブルーカラーは絶対に選ばないと思います。また仮に息子がいたとしたら継がせたりはしないです。
ただ私自身は溶接だけは楽しいと感じることが出来たのでとりあえず適当に溶接業として独立しました。
独立するために努力した覚えもありませんし苦労もしていませんが、法人化し製造業を始めた辺りから対人間関係の難しさを感じております。
特に仕事が出来ない人間の扱い方ですね。
その辺りはまた別の記事で言及するとします。

工事単価
以前YouTubeの方で単価などをベラベラと喋っている動画がありますが

https://youtube.com/watch?v=mFV_DZzL7cA


この動画では当たり障りのないことにしか言及していません。
独立する前もした現在も、私は”見えないお金”にものすごく敏感でした。この業界のお金の流れはただ職人として働いている方には全く知る機会もないですし誰も教えてもくれないでしょう。
施主から元請け、元請けから一次業者への発注額など知れば知るほど今までの仕事は何だったのだろうという気になります。
ですがRPGと同じで一つずつ攻略していきその莫大な金額を掴む権利のために必死で有能な仲間”だけ”レベル上げをし、馬車の仲間は放置で日々頑張ってきました。
今でこそ良い仕事をさせてもらえるようになりましたが、それでも次は使ってもらえない可能性もあり日々他社との競争ですから安心はできません。
つい先日も取引先を奪われていました。
でもそんなことは日常茶飯事ですのでどうでもいいことですが、常にお客さんは既存の取引先でも何かしらの改善を求めていたり個人的な仲の良さで業者を決める傾向にあるので気が抜けないですね。

組織体系
職人はよく勘違いしていますが、例えば会社に1日5万売上げが入ろうが3万になろうが給料は普通変わりませんよね。
儲かった時は還元しろ、損した時は知らんがな!というのが普通の職人です。
もちろん会社として利益が出た際はボーナスとして還元する時もありますが、私が会社勤めだった時は会社の懐事情など知りませんし、自分が儲かればそれでいいと思ってましたし大半がそのような考えだと思います。
それが普通ですし大半の組織はそういった人材で構成されているでしょう。
組織の全体の2割が会社の未来、といっても最終的には自分のためですが、先のことを考えて動く人間で構成され、残りの8割は会社の足を引っ張る人間で構成されている。
この組織体型はどの会社でも見られる光景です。
8割に入ったら給料20万、2割に入れれば50万、当然中間もありますが極端な例でいうとうちはそんな感じです。
言い方は悪いですがこの8割からいかに搾取して2割に還元する、いかにピンハネ、または効率良く働かせて会社に利益を残していく、というのがテーマになります。
というよりなっていきました。
私のような弱小企業はもはや法人税、労働保険、社会保険料、様々な上納金を納めるためと社員に給料を渡すために経営している様な状態になっていきます。
それでも利益はそこそこ残るのですが、だから何?という状態になり、建設業で元請けになれない一次請負ニ次請負の年商10億ぐらいまでのレベルじゃ対して会社に利益も残らないように思えます。
その上、ものすごく時代に左右されている印象です。
年収も100%株主だとして良くて2,000万くらいですかね。
特に夢もない現実の話ですが、大きい会社になれば株主は別にいる事が多いので結局雇われ社長になり、そうなれば年商50億ぐらいでも年収1,000万くらいが多い印象です。
そう考えると厳しい業界ですよね。

今の会社をどうしていきたいか
色々書きましたが、結局のところ利益の拡大には規模を大きくするしかないのですが、それにはより良い取引先の開拓に尽きます。
ただ序盤は複数の会社に戦力を分散せずに一社や二社にマトを絞り最高のパーティーを組んで実績を積む事が拡大の最大の近道に思えます。
株の分散投資が儲からないのと一緒で一点集中すると当たった時にでかいです。
そして段々と母体が大きいところにステップアップしていければ入ってくる金額も上がっていきます。
そこからが会社としての本当のスタートだと私は考え、そこまではとりあえず準備段階でとりあえず会社を潰さず生き残る事、儲けるのはそれからだ!とジョージソロスの言葉にもあるように虎視眈々と日々工事しています。

最後に
このブログでは私が経験してきた事や日々感じている事、溶接工として溶接に役立つような内容などをYouTubeと連動して発信していきたいと思っております。
あまりYouTubeでは言えない内容や動画の補足的な使い方をこのブログではしようと考えております。
ありがとうございました。